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「クラウド・ファンディング」って何だ? 日本でも流行りつつある

ペーパーボーイの創業者が代表取締役で有名な「CAMP FIRE」が前々からあったが、他社も参入していくようだ。

下記日刊SPA!より

 アメリカでいま、新しいビジネスチャンスが生まれている。スマートフォンと連動する腕時計『Pebble』を開発するための資金を、『Kickstarter』というWebサイトを通し、ユーザーから1000万ドル集めたことが話題となった。当初は10万ドルの目標だったが、わずか2時間で達成し、目標を大きく超える資金を集めることに成功したのだ。

『Kickstarter』は、クラウド・ファンディングと呼ばれる資金調達の手法の一つで、現在アメリカだけでなく、日本でも広まりつつある。ちなみに、クラウド・コンピューティングの「cloud(雲)」ではなく、「crowd(大衆)」の方だ。

 クラウド・ファンディングとは、プロジェクトを実現するための資金を、個人や団体がネットを通じて、不特定多数の個人(大衆)から調達する手法のことだ。チャリティや、イベント開催、商品開発を目的として利用されることが多く、分類すると、寄付型、購入型(作品やイベントの招待)、投資型(事業の成功によるリターン)の3タイプが存在する。

 2012年5月8日には、2011年度における全世界でのクラウド・ファンディングの資金調達は1175億円、そして今年は2237億円にまで成長し、来年以降も上昇が予想されるとCroudsourcing社が発表。さらに、米国下院では、クラウド・ファンディング関連の法案も通過し、期待は高まるばかりだ。

 実際、どの様なプロジェクトが成功しているのだろうか? 有名なクラウド・ファンディングサイトを紹介しよう。

【READYFOR?】 https://readyfor.jp/

 日本のクラウド・ファンディングの先駆者であり、国内最大規模を誇る。昨年は1年間で累計3700人から2800万円を集めることに成功。夢を持つ“実行者”たちの多様なアイディアが集結している。ユニークなプロジェクトも多く、ニコニコ動画の文化を強くリスペクトした『誰もが自由に研究をする新しい学会ニコニコ学会βプロジェクト』には、募集終了を前に目標の100万円を超える132万円が集まっている。(5月11日時点)

readyfor

募集中のプロジェクトの一覧と達成状況などが表示される

【GREEN GIRL】 http://green-girl.jp/

 「みんなで“かわいい”を実現する」をコンセプトにした女性向けサービス。facebookマガジン『GREEN GIRL』で紹介される“かわいい”を仕事にするお洒落な女の子たちが、アクセサリーやイベントを企画し、それらをオンラインショップで販売。“かわいい”を売るクリエイターと、“かわいい”を買うユーザーの、購入型クラウド・ファンディング。

GREENGIRL

FBページ連動でサイトもかわいい!

【CAMPFIRE】 http://camp-fire.jp/

 クリエイティブなアイディアを、ユーザーのお金によって実現している。アートや音楽、演劇や映像などのプロジェクトが主。成功例に『日本を代表する若手アニメーション作家の新作制作プロジェクト』などがある。

campfiretop

どのサイトも似た構成と使い勝手

【8-Bit Funding】 http://8bitfunding.com/

 こちらは海外のゲーム専門クラウド・ファンディング。インディーズのゲーム開発者活躍の場として注目を集めている。「このゲームなら自分もプレイしてみたい」と思うプロジェクトに出資しゲームが完成すると、出資額に応じてクレジットに自分の名前が載るなどという特典が得られる。

8BitFunding

FacebookTwitter連動はどのサイトも共通


 実際にサービスを利用した例をみてみよう。『原発絵本プロジェクト(http://teamepon.com/)』代表の小野美由紀さん(@MiUKi_None)は、『CAMPFIRE』と提携し震災復興支援のプロジェクトに特化したクラウドファンディングサービス『元気玉プロジェクト』にて、電子書籍出版のための資金提供を呼びかけたところ、目標金額52万8000円を4日間で達成し、計68万円の調達に成功した。

「単なる自費出版ではなく、多くの人に知ってもらったうえで作品を出したいと思い、プロジェクトを投稿しました。支援してくれた方は、知り合いが3分の1程度で、その他は全国各地の20代後半から50代前後くらいの方たちでした。クラウドファンディングを利用したことでプロジェクトを多くの方に知っていただけ、広島や福島の方からイベントでの絵本の展示の誘いがあったほか、出版社からの紙媒体での出版オファー、音楽会社からの電子書籍のBGM提供の申し出など、多くの方に声をかけていただきました」

 資金調達以外にも、想像以上の告知効果や出会いがあったという。志と大衆をつなぐソーシャル・ファンディング。TwitterFacebookが普及してきたいま、日本でも大きな流れになるのだろうか。2012年にどれだけ多くの事例が登場するか、楽しみである。